Systems Change Collective~システムチェンジの共同探索者、募集!

事業の目的

「世代をまたいだ経済格差の拡大と固定化(機会格差の課題)」、または「地域の経済衰退とコミュニティ消失(地域活性化の課題)」を根本的に解決するビジネスアイデアとチーム、仲間を持つ方々に、ニーズにあった最大6,000万円の資金を提供し協働する事業です。
私たちSIIFも、課題解決のうねりの中で共に挑戦するパートナーとして、これまで培ってきた「システムチェンジ」の考え方やインパクト投資のノウハウ、ネットワークを提供し、コレクティブな課題解決を実現する道筋を共に探索します。

「システムチェンジ(systems change)」とは

「システムチェンジ」とは聞きなれない言葉ですが、「複雑な課題を表層的ではなく根本的に解決する取り組み」を表します。Catalyst 2030によると、システムチェンジとは、①多様なアクターが協働し、②症状ではなく根本原因に取り組むことによって、③マインドセット、目標、構造、ルール、情報の流れ、パワー・ダイナミクスを④変化・転換・または根底から変革することを通じ、⑤地域レベル、国家レベル、またはグローバルレベルで、⑥社会・環境課題の永続的な(lasting)改善を達成すること、と定義されています。

Systems Change Collective事業での協働・資金調達にご関心のある方は、以下のメールアドレスまでご提案資料を添えてご連絡下さい。
MAIL:sc-collective@siif.or.jp

機会格差

Impact Moonshot for Systems Change

~次世代への「格差の相続」をビジネスで解決する10の“インパクト・ムーンショット”~

「親から子に経済格差が引き継がれ、世代を追うごとに格差が拡大していく」という社会課題の根は深く、その解決には起業家だけでなく投資家や専門家、大企業や公的機関などさまざまなプレーヤーが立場を超えて取り組む必要があると考えています。本事業の【機会格差】テーマ領域では、10の長期的な目標(”インパクト・ムーンショット”)の実現が「格差の相続」の根本的な解決に繋がると考え、この領域でシステムレベルのイノベーションを目指す皆様との協働に取り組みます。

10のインパクト・ムーンショット
  1. 誰もが、望めば、次世代と自分自身に学びと経験を投資できる
  2. 誰もが、望めば、人とのつながりに支えられた人生を送れる
  3. 誰もが、望めば、将来にわたり、経済的な不安から自分を解放できる
  4. 誰もが、望めば、ケアのために自分の人生を諦めなくてよくなる
  5. 誰もが、望めば、衣食住の固定費の重さに苛(さいな)まれない
  6. 企業による高水準の包摂とエンパワーメントが、当然のこととなる
  7. 行政を担う方々が、一人一人の細やかなニーズに触れ、寄り添うことができる
  8. 課題解決に取り組むプレーヤーの持続可能性が、根本的に改善される
  9. 自己責任論から、社会と個人が解放される
  10. その他「格差の相続」の根本的解決に高い効果のある領域

ムーンショットとは

Harvard Business Reviewへの寄稿 “What a Good Moonshot Is Really For” by Scott D. Anthony and Mark Johnson (2013年5月14日)によると、「ムーンショット」という言葉は1950年代に米国のケネディ大統領が掲げた月面着陸計画(アポロ計画)を由来としており、「困難または大きな代償を払うが、その成果は極めて大きな価値をもたらすと期待される仕事」を意味します。同寄稿によると、優れたムーンショットは「人を魅了し奮い立たせる(inspiring)」「信憑性がある(credible)」「創意があふれている(imaginative)」の3要素を持つとされています。

地域活性化

Place-based Impact Investment for Systems Change

~地域のチェンジメーカーと地域エコシステムを共に耕す「地域協働投資」~

人口減少社会において、「地域の経済衰退とコミュニティの消失」は、避けられない深刻な問題です。この問題を解決するためには、地域事業者、行政、金融機関、支援者、地域団体、住民など、地域において中心的な役割を果たす多くの関係者が協力し、一致団結して課題に取り組むことが必要不可欠です。
本事業の【地域活性化】テーマ領域では、地域が実践のフィールドとなります。グローバルで取組が進む「Place-based Impact Investing(地域に根差したインパクト投資)」の手法を取り入れ、地域の中核となるプレーヤーの皆様と共に、地域のステークホルダーの皆様と協働し、地域エコシステム全体に波及効果を生み出す取り組みを目指します。

「Place-based Impact Investing(地域に根差したインパクト投資)」とは

現時点では定まった定義はありませんが、Urban InstituteやMacArthur Foundation、Impact Investing Instituteによる整理を参考に、現時点では「地域社会や経済の構造的な課題を解決し、ありたい地域を実現することを目的に、地域コミュニティとともにインパクト投資を実践すること」と捉えています。
地域に根差したインパクト投資においては直接的な経済的価値の創出だけでなく、人の繋がりや自然環境など地域の現在と将来を形作る様々な資本の価値向上にも着目します。地域の起業家やコミュニティに関わる方々の内在する力を引き出し、より大きな社会構造や見えないルール、価値観等に対する転換をもたらすことで、地域全体への有益な変化を起こすことを目指します。
なお、「地域に根差したインパクト投資」はSIIFによるPlace-based Impact Investingの試訳であり、定まったものではありません。

(出所:Urban Instituteによる定義を参考に、SIIFにて独自作成)

https://www.urban.org/policy-centers/research-action-lab/projects/place-based-impact-investing

地域に根差したインパクト投資(Place-based Impact Investing)の5つの特徴
Impact Investing Instituteによると、地域に根差したインパクト投資には5つの特徴があります。

  1. ポジティブなインパクトの実現を目指す明確な意図を持つこと
  2. 取組の対象となる地域を定めること
  3. 地域のステークホルダーと深く関わること
  4. インパクト測定・マネジメント報告を活用すること
  5. 多様なステークホルダーとの協働を不可欠なものとして重視すること

(出所:impact investing instituteによる整理をSIIFにて試訳)
https://www.impactinvest.org.uk/learning-hub/place-based-impact-investing/what-is-place-based-impact-investing/

本質的な変革を志し、共に悩み、創り上げていくパートナーの皆様のご応募をお待ちしております。

協働パートナーについて

「世代をまたいだ経済格差の拡大と固定化(機会格差の課題)」または「地域の経済衰退とコミュニティ消失(地域活性化の課題)」の解決を目指した、システムチェンジの意図と戦略があり、かつ実行力をお持ちの方との協働を探索しています。

対象者 【機会格差】 【地域活性化】
「世代をまたいだ経済格差の拡大と固定化(機会格差の課題)」に対し、ビジネスを核として、根本的に解決するアイデアとチーム、仲間を持つ方:

①「次世代への経済格差の相続」の根本的解決に繋がるビジネスに取り組んでいるか、計画している方

または

②「次世代への経済格差の相続」の解決を目指すビジネスを支える基盤を構築する事業を行っているか、計画している方
「地域の経済衰退とコミュニティ消失(地域活性化の課題)」に対し、実践のフィールドとなる地域において、多様なステークホルダーと共に幅広く解決するアイデアとチーム、仲間を持つ方:

①地域のステークホルダーに大きな波及効果を生み出すことを目的としたビジネスに取り組んでいるか、構想・計画している方

さらに、可能であれば、

② ①の実現のために、投融資をはじめとする資金循環の仕組み作りに取り組んでいるか、構想・計画している方
法人格 日本国内に法人格を有する組織または任意団体からの応募であること
※なお、任意団体の場合は、法人格を持つ代表組織の方からの応募をお願いいたします。
実施地域 日本国内
インパクト創出に
関する情報公開
インパクト創出やシステムチェンジに関する情報や成果物の共有と公開に同意いただけること(個人情報など機微情報は除きます。例として、課題構造分析、セオリーオブチェンジ、インパクト成果のデータや目標値・進捗などを想定しています。)
その他 協働期間終了後も、事業を継続する意思があること

協働内容

本事業は、パートナーの皆様のニーズに応じて、目指すインパクトの実現に向けた協働(課題構造分析やインパクト評価等)と資金提供を行います。「機会格差」「地域活性化」のそれぞれのテーマにおいて、システムチェンジに取り組むパートナーとして必要な取組を探索し、協働します。

なお、協働内容の詳細は、資金提供の検討時から決定後に、双方協議のうえ決定いたします。
● パートナーの皆様にお願いしたいこと:システムチェンジに向けた戦略の立案と実行、核となる事業の推進、創出した変化の測定と情報共有、成果の公表
● SIIFが取り組むこと:システムチェンジ戦略の共同検討、情報・資金・人財のリソース供給・開拓、インパクト測定手法の導入、成果の公表

一例として、協業における実施内容のイメージを記載します。詳細は、取り組む課題とアプローチに応じて、双方協議のうえ個別に設計します。

一緒に
やること
立ち上げ期 ~3年 3年目以降~

- 立ち上げ期 -

  • 目指したい状態の言語化、表現
  • 課題が解決されない構造の要因分析、システムチェンジ戦略の策定
  • 課題解決のレバレッジポイントに働きかける事業の戦略、計画策定
  • コアチームの組成、キーパーソンとの関係構築
  • システムチェンジKPIの設定

- ~3年 -

  • 事業の実施
  • 実務メンバーの巻き込み、チーム組成
  • 戦略実行に必要な社外ネットワークの構築
  • システムチェンジKPIの測定と活用
  • 必要な資金の調達

- 3年目以降~ -

  • 事業戦略の改訂
  • システムチェンジKPIの進捗振り返りと見直し
  • 定期的な進捗状況の情報共有
パートナー

- 立ち上げ期 -

  • 課題構造分析をもとに、課題解決に必要な取組への意思の明確化
  • 課題解決に必要な社内、社外の取組の整理
  • 課題解決の取組の事業への具現化

- ~3年 -

  • 事業及び実務チームの運営
  • システムチェンジKPIの測定と公開

- 3年目以降~ -

  • 事業の推進
  • 対外公表(イベント登壇・成果発表等)
SIIF

- 立ち上げ期 -

  • 取組の核となる人財の紹介・巻き込み
  • 対話や議論のファシリテーション

- ~3年 -

  • KPIの品質向上、活用方法の整理
  • インパクトレポートの作成方法に係る知見共有
  • 資金調達での連携(投資家の紹介、休眠預金等)

- 3年目以降~ -

  • 戦略改訂や対外公表、振り返り等での連携(インパクトレポート、広報機会の探索等)
  • 協働期間後の戦略立案

※SIIFからの資金供給

取り組む課題や事業特性などを踏まえて、最適な形をパートナーの皆様と協議し、資金供給を実施します。

●金額:1団体あたり最大6,000万円
●タイミング:当初の3か年のうち適切なタイミングを両者協議のうえ決定
●手法:原則として株式出資および株式出資に準じるエクイティファイナンス
●資金使途:事業計画や資金計画等に基づき、双方協議のうえ決定します。

協働検討の観点

意図 取り組む社会課題の表層的ではなく根本的な解決や変革(システムチェンジ)を目指す意図
システムチェンジ戦略 課題解決に向けた戦略の説得力(課題が根治しない構造的な要因の把握、変革に向けた戦略仮説(セオリー・オブ・チェンジ)、必要なパートナーシップの構築など)
参考)セオリー・オブ・チェンジ(ToC)とは
財務的な持続可能性 システムチェンジの推進に必要となる事業の持続可能性・成長性・収益性(ビジネスモデル、事業計画、資本政策など)
SIIFとの協働の可能性 目指す社会の姿の可視化、課題構造の分析、変革戦略作り、システムレベルでの効果測定・ネットワーク形成などでの協働

ご連絡方法

Systems Change Collective事業での協働・資金調達にご関心のある方は、以下のメールアドレスまでご提案資料を添えてご連絡下さい。

  一般財団法人社会変革推進財団
  Systems Change Collective 事務局
  sc-collective@siif.or.jp

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たくさんのご応募ありがとうございました

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お問い合わせ先

公募期間中、ご不明点等がある場合は、以下のフォームを通じて、お問い合わせください。 公募への応募に関するご質問は、個人や団体が特定されない表現に改めたうえで、後日「よくあるご質問」に掲載させていただきます。(内容によっては事務局から個別にご確認のため、ご連絡差し上げる場合がございます)
公募への応募以外に関するご質問は、事務局よりメールにてご回答いたします。一方、ご回答までにお時間を要する場合がございますので、ご了承いただけたらと存じます。

お問い合わせフォームはこちら

一般財団法人社会変革推進財団
Systems Change Collective事務局

よくあるご質問

Systems Change Collectiveに関してよく頂戴するご質問と、その回答を記載しています。
こちらに記載されていない内容は、お気軽にお問い合わせください。

- 応募条件について -

「機会格差」「地域活性化」の両方への応募は可能ですか。
はい、可能です。選考時に適切だと思われる方で審査をさせていただきます。ご応募の際、その旨を一言付記いただけますと幸いです。また、二つ以上の異なる事業を提案いただく場合は、優先度を明示ください。
個人事業主は応募主体者になりえますか。
今回の応募対象者は法人格を有する組織または任意団体(法人格を有する代表組織を立てられること)としています。
設立中の団体でも応募できますか。
原則として、応募日以前に法人が設立されていることが条件となります。
応募団体が日本国外で活動している場合でも応募できますか。
可能です。ただし、ご応募いただく事業の実施地域は日本国内を対象とします。
外部資本が入っていても応募対象となりますか。
はい、対象となります。
他の助成機関やプログラムと併願することはできますか。
併願は可能です。ただし、助成機関等からの助成に選定され、助成を受けている場合は、応募フォームにてその旨を記載ください。なお、SIIFの他事業から出資そのほかの資金提供を行っている場合やその予定等がある場合には、本事業に採択されないことがあります。
今後も同様の公募を行う予定はありますか。ある場合、次の機会に今回と続けて申請することは可能ですか。
今後の予定は確定したものはありませんが、今後公募を行った場合、今回と続けてご応募いただけます。
セオリー・オブ・チェンジとは何ですか。
セオリー・オブ・チェンジ・ジャパンによると、セオリー・オブ・チェンジ(Theory of Change、ToC)とは、「どんな社会課題(システミック・プロブレム、社会システムの不備)に向き合い」「どういう未来像(『究極成果』)を目指し」「どんな因果関係で社会状況を変化させていくのか」「定量的にどんな目標を掲げるか」を定義するものです。自社だけでなく多様な利害関係者の参画を含めて、望ましい変化が、なぜ、どのように起こるかを包括的に図表またはストーリーで表すものです。
(出所:http://www.theoryofchange.jp/whatistoc

- 実施内容について -

資金提供はどんな手法ですか。また、資金の使途は定められていますか。
出資、業務委託、助成金といった手法がありえますが、応募いただく事業の性質、目的に応じて採択後に協議、双方合意の上、資金形態及び使途を決定する予定です。
資金の振り込みはいつ頃となりますか。
採択後、当初3か年の計画を含む中期計画を協議、双方合意の上、資金が必要なタイミングで入金します。

- 応募方法について -

応募フォームを途中で保存し、後から再開することはできますか。
フォームは自動的に一時保存されます。ただしオフラインの場合は自動保存が機能しないため、入力前に入力内容を別途記録することを推奨いたします。
フォームの送信ボタンを押すと、「Recaptcha(※)」が発生します。どうしたら良いですか。
Googleフォームの回答を送信する際に、「Recaptcha(※)」が発生する場合がございます。画面上の指示に従って回答し、認証をお済ませください。認証に失敗してしまった場合は、応募受付が完了しておりません。お手数ですが、再度応募フォームに必要事項を入力し、回答を送信してください。
※悪質なプログラムによるサービスへの侵入を防ぐ認証システム
応募が完了したかどう確認すればよいですか。
応募が完了した場合、Googleフォームによる応募の後、Googleフォーム冒頭「メールアドレス」でご入力いただいたメールアドレスに自動で受領確認メールが送られます。メールが届かない場合、未申請となっている可能性があります。
応募後に登録情報(団体名、所在地、電話番号、メールアドレス、事業計画の内容など)が変更になった場合や、応募を取り下げたい場合はどうすればよいですか。
問い合わせフォームを通じて、事務局までご連絡ください。
応募時点で資金計画や経費の積算根拠を示す必要はありますか。
不要です。ただし、採択が内定し資金提供契約を交渉する段階で、経費の積算について、更に調整をさせていただく可能性があります。

- 応募後について -

応募した情報が公開されることはありますか。
個人情報といった機微な情報は、選定とそこに関わるご連絡のみに活用させていただきます。インパクト創出やシステムチェンジに関する情報や成果物は、共有と外部公開の可能性があります。
参加費を請求されるなど、書かれていないデメリットはありますか。
ありません。システムチェンジを起こす取組をSIIFと協働して計画、実行いただくことを第一に考えています。

- その他 -

問い合わせたが連絡がありません。
公募への応募に関するお問い合わせについては、事務局側で質問を取りまとめ、個人等を特定されない形でウェブサイト上で回答いたします。そのため、個別のご回答は差し上げない点、ご了承くださいますようお願い申し上げます。
また、公募への応募以外に関するお問い合わせについては、回答にお時間を要する可能性がございます点、ご容赦いただけましたら幸いです。また、稀に、ご連絡をいただいたメールアドレスや電話番号が不通でご返信を差し上げられないことがございます。もし、お問い合わせ時にGoogleフォームからの自動返信メールが届いていないようでしたら、恐れ入りますが、その旨ご記載の上、再度お問い合わせください。
オンライン説明会や個別相談会を開催して欲しい。
オンラインや個別での相談会などは、今回は開催しない方針です。質問事項などは、お手数ではありますが、お問い合わせフォームより、ご連絡ください。
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